【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4月6日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる6日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ “ロシア軍の複数の軍用機を破壊” 現地メディア

ウクライナの複数のメディアは5日、ウクライナ当局の関係者の話としてウクライナと国境を接するロシア南部ロストフ州のモロゾフスク飛行場に対してウクライナの保安局と軍が共同作戦を行い、ロシア軍の軍用機、少なくとも6機を破壊し、8機を損傷させたと伝えました。

飛行場にはロシア軍の戦闘機などが駐機していたとしていて、「ロシア軍の戦闘能力を大幅に低下させる重要な特別作戦だ」としています。

この攻撃についてロシア国防省も5日、ウクライナ側がロストフ州を含む5つの州などで大規模な無人機攻撃を仕掛けてきたと発表し、ロストフ州の知事は8人がけがをしたとしています。

これに対してロシア側も5日、ウクライナのエネルギー施設や軍事施設に対して今週、39回にわたり、ミサイルや無人機による攻撃を行ったと国防省が発表しました。

ウクライナのシュミハリ首相はエストニアメディアのインタビューに対し「残念ながらロシアはエネルギーに対するテロを続けている。ここ数週間だけでも水力発電や火力発電で6ギガワット以上の施設が破壊された」と明らかにしていて、ロシアとウクライナの間で無人機などによる激しい攻撃の応酬が続いています。

ウクライナ高官 AI無人機の本格導入を急ぐ考え示す

ウクライナで無人機の製造や開発の政策を担う戦略産業省のフボズジャル次官は5日、首都キーウでNHKのインタビューに応じました。

フボズジャル次官は国内でおよそ200の企業が無人機の製造に取り組んでいるとした上で「ことしは、さまざまな種類の、200万機以上の無人機を製造する準備ができている」と述べ、無人機の製造能力が大幅に拡大していると明らかにしました。

また、ロシア軍による電波などを使った妨害をかいくぐるために、AIを利用した無人機の開発を進めているとして、「AIは無人機の飛行経路や標的を選ぶ上で役立つ。敵による妨害があっても正しく標的を攻撃する可能性を高めてくれる」と述べました。

さらにスウォームと呼ばれる複数の無人機が「群れ」で行動する技術の開発も進め、ことし中にもウクライナの企業が協力して行うプロジェクトを発表するとしています。

フボズジャル次官はAIを利用した無人機をすでに前線で試しているとしたうえで「開発のスピードが、より早い勝利をもたらす。それだけを考えている」と述べ、本格的な導入を急ぐ考えを示しました。