横田拓也さん 日米首脳会談で“必ず拉致問題取り上げて”

北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの弟で被害者の家族会の横田拓也代表が都内で記者会見し、来週行われる日米首脳会談について「必ず拉致問題を取り上げ、問題が解決するまで、北朝鮮に対する制裁を決して緩めてはならないことを首脳どうしで約束してほしい」と訴えました。

横田拓也さんは5日午後、日本外国特派員協会で記者会見しました。

この中で、はじめに「拉致された自分の家族やきょうだいとの再会を果たせず他界された親世代が何人もいます。家族会が結成された当時、最前線で声を上げていた親世代で存命なのは有本恵子さんの父親の明弘さんとめぐみの母、早紀江の2人だけとなり厳しい状況です。残された時間がないのです」などと訴えました。

その上で、岸田総理大臣が来週訪米し、バイデン大統領と日米首脳会談を行うことについて「日本が日朝間にある人権、人道問題である拉致事件を解決させることを強くアピールするとともに、アメリカの変わらぬ協力と支援、そして拉致問題が解決するまで北朝鮮に対する制裁を決して緩めてはならないことを首脳どうしで約束してほしいです。必ず、この人権問題を取り上げてほしい」と強く求めました。

また、キム・ジョンウン(金正恩)総書記の妹、キム・ヨジョン(金与正)氏が拉致問題に関する日本との交渉に否定的な談話を出していることなどについて、拓也さんは「加害者が北朝鮮で、被害者が日本なので、交渉する日本政府は、『私たちが譲歩すべき話ではない』と怒りの気持ちを持って彼らと対話をしてほしい。そして、すべての拉致被害者の一括帰国というものを貫いてほしい」と訴えました。