NATO 設立75周年で記念式典 事務総長が結束の重要性改めて強調

NATO=北大西洋条約機構は設立から75周年を迎え、記念の式典でストルテンベルグ事務総長は、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、加盟国が結束する重要性を改めて強調しました。

NATOは、1949年4月4日に12か国が条約に署名して設立され、4日、設立から75周年を迎えるのを記念する式典がベルギーの本部で行われました。

ストルテンベルグ事務総長は「われわれは団結し互いを守ることで安全と繁栄、平和を享受してきた」と述べ、加盟国が結束する重要性を改めて強調しました。

NATOは、先月新たにスウェーデンが加わり、加盟国が32か国に拡大し、おととし始まったロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにその存在意義を強調しています。

一方、さまざまな課題にも直面していて、その1つがストルテンベルグ氏の後任となる次の事務総長の選出です。

オランダのルッテ首相がアメリカなどから支持をとりつけて有力と見られていますが、先月になってルーマニアのヨハニス大統領も名乗りをあげるなど、事務総長の選出を巡っては地域バランスにより配慮するべきだという声も出ていて、調整に時間がかかる可能性もあります。

また、ことし秋のアメリカ大統領選挙で、ヨーロッパ各国の国防費の負担が十分でないなどと批判するトランプ氏が大統領に返り咲いた場合、NATOの結束に影響を及ぼしかねないと懸念する声も出ています。