米駐日大使 “今回の首脳会談 日米同盟の新時代に重要な会談”

来週、アメリカで行われる日米首脳会談を前にアメリカのエマニュエル駐日大使が4日NHKのインタビューに応じ、日本が安全保障関連の3つの文書を決定したことなどを踏まえ、今回の首脳会談は、日米同盟の新たな時代の始まりに行われる重要な会談になると強調しました。

インタビューでエマニュエル大使は、おととし12月、日本政府が「反撃能力」を保有することなどを盛り込んだ安全保障関連の3つの文書を決定したことを踏まえ「日本は外交面でも防衛面でも完全なパートナーとなりつつある。そのような重要な時期に会談が行われる」と述べました。

そのうえで「日本はこの2年間で戦後、最も大きな変化を経験した。同盟を守る時代から、同盟を地域の中に投影していく時代に変わっている」と述べ、日米の関係が深化していく中、今回の首脳会談は日米同盟の新たな時代の始まりに行われる重要な会談になると強調しました。

首脳会談では自衛隊と在日アメリカ軍の部隊連携をより円滑にするための指揮統制のあり方をめぐっても協議が行われる見通しで、エマニュエル大使は「われわれはこれまでとは異なるレベルの戦略的な挑戦に直面し始めており、これまでの構造は直面する課題にふさわしくない」として指揮統制に関する協議が進むことに期待を示しました。

またワシントンでは日米にフィリピンも加えた3か国による初めての首脳会談も行われる予定で、エマニュエル大使は「2国間関係よりも統合された、協力的で協調的な関係になる」と述べ、3か国が連携することで、海洋進出を強める中国への抑止力をより高めることにつながると強調しました。