不正輸出えん罪事件 勾留中がんで死亡 元顧問の遺族側が控訴

不正輸出の疑いで逮捕され無実が明らかになる前にがんで亡くなった化学機械メーカーの元顧問の遺族が、拘置所で適切な検査や治療を受けられなかったとして国に賠償を求めた裁判で、遺族側は「拘置所の診療は合理的で違法ではない」として訴えを退けた東京地方裁判所の判決を不服として控訴しました。

横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の顧問だった相嶋静夫さんは、4年前の2020年、軍事転用が可能な機械を不正に輸出した疑いで社長など2人とともに逮捕、起訴され、拘置所での勾留中に見つかったがんで亡くなりました。

その後、無罪に当たるとして刑事補償の手続きが取られました。

遺族は拘置所で適切な検査や治療を受けられなかったため、がんの発見が遅れ死期が早まったとして、国に賠償を求める裁判を起こしましたが、東京地方裁判所は3月、「拘置所の診療行為は合理的で違法ではない」などとして遺族の訴えを退けました。

この判決について、遺族側は「一般の医療水準を前提に違法性が認定されていない」などとして、4日、東京高等裁判所に控訴しました。