【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(4月4日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる4日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、およびロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア軍 ハルキウの住宅街で大規模な無人機攻撃

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は東部ハルキウの住宅街で大規模な無人機攻撃を行い、4人が死亡するなど被害がでています。

ウクライナ第2の都市、東部ハルキウでは4日、ロシア軍の無人機攻撃によって住宅街の建物が被害を受け、救助隊など4人が死亡し、12人がけがをしたと地元当局が発表しました。

ハルキウ州はロシアの西部ベルゴロド州と国境を接していて、激しい戦闘が続いています。

一方、ロシアが一方的に併合した南部クリミアとロシアを結ぶ橋について、イギリスのガーディアン紙は、ウクライナ国防省の情報総局が3度目の攻撃を計画していると伝えました。

情報総局の高官は橋の破壊は「避けられない」と主張しているとしていて、ロシアに揺さぶりをかけるねらいもあるとみられます。

ゼレンスキー大統領「ロシア軍が30万人動員準備」

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日「ロシア軍は6月1日までに30万人の動員を準備している」と主張し、警戒感を示しました。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は3日「真実ではない」と否定しています。

ロシア軍は軍事侵攻が長期化する中、高額な報酬を提示して契約軍人を集めて兵力の増強を図っていますが、おととし9月以来となる新たな動員に踏み切るのではないかという臆測も出ています。

NATO設立75周年の式典 加盟国結束の重要性を強調

NATO=北大西洋条約機構は設立から75周年を迎え、記念の式典でストルテンベルグ事務総長は、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、加盟国が結束する重要性を改めて強調しました。

NATOは、1949年4月4日に12か国が条約に署名して設立され、4日、設立から75周年を迎えるのを記念する式典がベルギーの本部で行われました。

ストルテンベルグ事務総長は「われわれは団結し互いを守ることで安全と繁栄、平和を享受してきた」と述べ、加盟国が結束する重要性を改めて強調しました。

NATOは先月、新たにスウェーデンが加わり加盟国が32か国に拡大し、おととし始まったロシアによるウクライナ侵攻をきっかけにその存在意義を強調しています。

次の事務総長選出など課題にも直面

さまざまな課題にも直面していて、その1つがストルテンベルグ氏の後任となる次の事務総長の選出です。

オランダのルッテ首相がアメリカなどから支持をとりつけて有力とみられていますが、先月になってルーマニアのヨハニス大統領も名乗りをあげるなど、事務総長の選出をめぐっては地域バランスにより配慮するべきだという声も出ていて、調整に時間がかかる可能性もあります。

また、ことし秋のアメリカ大統領選挙で、ヨーロッパ各国の国防費の負担が十分でないなどと批判するトランプ氏が大統領に返り咲いた場合、NATOの結束に影響を及ぼしかねないと懸念する声も出ています。