石川 輪島 新入学の小中学生への制服受け渡し 例年より遅れも

能登半島地震の影響で、石川県輪島市では、来週、入学式を迎える小中学校の制服の準備が例年より遅れているところもあり制服の取扱店では3日も初めて制服に袖を通すという子どもの姿がみられました。

輪島市内の小中学校の入学式は大きな被害を免れた学校や消防署の施設を借りて今月8日に行われますが、新入生が着る制服の採寸などを行う店も被災して、制服の受け渡しが遅れているところもあります。

大規模な火災があった朝市通りの近くにある、制服の取扱店は、建物にひびが入り棚が倒れるなどの被害を受けましたが、2月に営業を再開して制服の採寸を始め、例年よりひと月ほど遅れて先月から制服を渡しています。

3日は、地震のあと家族と離れて野々市市の親戚の家に避難していた、小学校入学前の松下茉華ちゃんが店を訪れました。

茉華ちゃんは真新しい制服を受け取ると、早速袖を通して、ランドセルを背負い、お母さんと写真を撮ったりして喜んでいました。

茉華ちゃんは「学校が楽しみです。勉強を頑張りたいです」と話していました。

母親の明子さんは、「感動して涙がでそうです。この2か月間、離れて暮らしていてあまり成長を見られなかったので、制服を着て改めて成長を実感しました。震災にも負けず大きく力強く育っていってほしいなと思います」と話していました。

この店では、まだ5組以上の制服の受け渡しができていないということで、新出貴久美さん(54)は「遅れましたけど、私たちにできることはいくらでもしますので、皆さんのお手伝いをしたいです」と話していました。