米太平洋陸軍トップ インド太平洋地域での中国軍の活動に懸念

アメリカ太平洋陸軍のトップが3日、都内で記者会見し、インド太平洋地域で活動を活発化させる中国軍について、「軍事的な手段の使用で無責任な道を進んでいる」と述べ、懸念を示しました。

アメリカ太平洋陸軍のチャールズ・フリン司令官は3日、都内で日米の一部のメディアと記者会見しました。

この中でフリン司令官は、インド太平洋地域で軍事活動を活発化させる中国軍について「中国軍は能力を徐々に増強し、今やその拡大と軍事的手段の使用において、無責任な道を進んでいる」と述べ、懸念を示しました。

そのうえで3月、フィリピンと中国が領有権を争う南シナ海の海域でフィリピン側の船が中国海警局の船から放水銃を発射され、相次いでけが人が出たことを念頭に「最近フィリピンの沖合で見せたような、地域全体での攻撃的な行動は中国の無責任な行動を如実に示している」と批判しました。

そして、フリン司令官は、日本やフィリピン、オーストラリアといった同盟国などと共同訓練や多国間での軍事演習を通じて連携を強化することで、中国のさらなる挑発的な行動を抑えたいとする考えを示しました。