岸田首相 インドネシア次期大統領 安保含め幅広く協力で一致

岸田総理大臣は、ことし2月の選挙で当選したあと、初めて来日したインドネシアの次期大統領のプラボウォ国防相と会談し、両国関係の一層の強化に向けて、安全保障を含めた幅広い分野で協力を推進していくことで一致しました。

岸田総理大臣とインドネシアの次期大統領のプラボウォ国防相との会談は、3日午前9時すぎから総理大臣官邸でおよそ30分間行われました。

冒頭、岸田総理大臣は、プラボウォ氏の当選に改めて祝意を伝えたうえで「基本的な価値や原則を共有するすばらしいパートナーとして、2国間関係や地域・国際情勢でも協力をさらに進めていきたい」と呼びかけました。

会談で両氏は、両国関係の一層の強化に向けて、安全保障や経済、それに防災など、幅広い分野で協力を推進していくことで一致しました。

また、中国が海洋進出の動きを強める東シナ海や南シナ海をめぐる動向のほか、北朝鮮の核・ミサイル開発や拉致問題への対応、それにミャンマー情勢などについても意見を交わし、今後の対応で引き続き緊密に連携していくことも確認しました。

木原防衛相「協力を強化していく」

木原防衛大臣もプラボウォ国防相と防衛省で会談し、共同訓練などを通じて防衛協力を強化していくことで一致しました。

また両氏は地域情勢をめぐっても意見を交わし、木原大臣は、南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、力による一方的な現状変更や、緊張を高める行為に強く反対する考えを伝えました。

会談のあと木原大臣は記者団に対し「同じ海洋国家であり、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の実現に向け協力を強化していく」と述べました。