日米比首脳会談 経済安全保障でも連携へ調整 来週アメリカで

岸田総理大臣は、来週アメリカを訪れ、日米両国にフィリピンも加えた3か国の首脳会談を行うことにしています。会談では、重要鉱物や半導体のサプライチェーンの強じん化など経済安全保障分野での連携強化で合意する方向で調整を進めています。

岸田総理大臣は来週、アメリカを訪問する際、バイデン大統領との日米首脳会談に続いて、同じ時期に現地に招かれるフィリピンのマルコス大統領も加えて、初めてとなる3か国の首脳会談にも臨む予定です。

会談では、覇権主義的な行動を強める中国を念頭に、部隊の共同訓練をはじめとした防衛協力のさらなる推進を確認する見通しです。

またEV=電気自動車などのバッテリーの材料に欠かせないニッケルをはじめとした重要鉱物や半導体のサプライチェーンの強じん化など、経済安全保障分野での連携強化で合意する方向で調整を進めています。

さらに原子力発電の導入を目指すフィリピンに対し、日米両国が小型原子炉の実用化に向けた支援を行うことなどでも一致するものとみられます。

岸田総理大臣としては、南シナ海で中国との領有権問題を抱えるフィリピンと、同盟国のアメリカも交える形で、防衛分野にとどまらず、経済分野でも結び付きを強めることで、地域の平和と安定につなげたい考えです。