フィンランドの学校で銃撃 児童3人死傷 12歳の児童を身柄拘束

北欧フィンランドの学校で2日、児童3人が死傷する銃撃事件があり、警察は、親族の拳銃を使って犯行に及んだとして、この学校に通う12歳の児童の身柄を拘束しました。狩猟が盛んなフィンランドは銃の所持が広く認められていますが、子どもによる学校内での銃の使用に衝撃が広がっています。

フィンランドの警察によりますと首都ヘルシンキ郊外の都市バンターの小中学校で2日、いずれも12歳の児童3人が銃撃され、このうち1人が死亡し、2人が重傷を負い病院で手当てを受けています。

警察はこの学校に通う12歳の児童が親族の拳銃を使って犯行に及んだとして、殺人などの疑いで身柄を拘束して背景や動機などを調べています。当初の調べに、容疑を認めているということです。

狩猟が盛んなフィンランドでは550万余りの人口に対して登録されている銃器は150万以上に上り、およそ43万人が所持を許可されています。

2007年に高校で、また2008年には専門学校で銃撃事件が起きたことを受け、銃を所持できる年齢を18歳から20歳に引き上げたほか、適性検査の導入といった銃規制の強化を2010年に行いましたが、12歳の児童による今回の事件に衝撃が広がっています。

オルポ首相は「特に容疑者の年齢が若いことに大きな衝撃を受けている。このような事件はまれだが、1つでも減らしていかなければならない」と述べ、対策をさらに強化する考えを示しました。