上川外相 パレスチナ首相に“UNRWAへの資金拠出再開”伝える

上川外務大臣は、パレスチナ暫定自治政府のムスタファ首相と電話で会談し、停止していたUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関への資金拠出を再開すると伝えました。

UNRWAをめぐっては、一部の職員が去年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃に関与した疑惑を受けて、日本政府はことし1月から、資金拠出を停止していましたが、上川外務大臣は2日、ガバナンスの改善策が進められているとして拠出を再開すると表明しました。

上川大臣は2日夕方、パレスチナ暫定自治政府のムスタファ首相と電話で会談し、UNRWAへの拠出を再開すると伝えました。そして、拠出を通じて周辺国や地域のパレスチナ難民に医療サービスを提供することや、衛生状況が悪化しているガザ地区で女性や乳幼児向けの支援物資を供与する考えを示しました。

先月31日に発足した新内閣を率いるムスタファ首相は「ガザ地区の人道状況は極めて深刻で、日本の拠出再開に感謝する」と謝意を示しました。

また上川大臣は、イスラエルと自立可能なパレスチナ国家が共存する「2国家解決」の実現に貢献していく考えを伝え、両氏は事態の早期沈静化に向けて協力していくことで一致しました。