誤情報に惑わされない「情報的健康」実現へアイデアコンテスト

偽情報やフェイクニュースの拡散が問題となる中、誤った情報に惑わされないためのアイデアを募ったコンテストが都内で開かれ、インターネットを使用している時の心の状況を数値化できるようにするという大学院生が考えたアイデアがグランプリに選ばれました。

この催しは、さまざまな情報を偏りなく取り入れることで誤った情報に惑わされないようにする「情報的健康」という概念を実現するためのアイデアを募ろうとNHK財団が初めて開き、2日、都内で表彰式が行われました。

応募のあった65件のうち、グランプリには、インターネットを使用している時の心の状態を社会のルールや対人距離など3つの尺度から数値化して確認できる、「心組成計」というアイデアを提案した大学院生の温若寒さんが選ばれました。

温さんは「体の状態を体重以外のデータから確認する体組成計から着想を得て、心の状況をさまざまな側面から知ることで自分の心理状態をしっかりと把握できているかをチェックできると考えました。受賞できて大変うれしく思います」と話していました。

また準グランプリには、閲覧した記事の思想を分析して情報の偏りがないかをグラフで可視化させるというアイデアと、高校生にアクセス数を稼ぐ記事のタイトルを考えてもらうワークショップを通じてフェイクニュースの構造を学んでもらうアイデアが選ばれました。

受賞したアイデアは、今後、実用化に向けて検討が続けられるということです。