岩手 花巻の温泉施設でクマ1頭がごみの集積所に入り込み扉壊す

クマの出没が相次いでいる岩手県花巻市の温泉施設で2日朝、クマ1頭がごみの集積所に入り込み、扉が壊されているのが見つかりました。クマは山に逃げ、けが人はいないということですが警察は付近をパトロールし、住民に警戒を呼びかけています。

2日朝5時半ごろ、花巻市湯口にある大沢温泉の従業員から「ごみ集積所の扉が壊されている」と警察に通報がありました。

扉には引っかかれたようなキズがありクマに壊されたとみられ、警察が猟友会に連絡し近くで爆竹を鳴らしたところ、ごみ集積所の中からクマ1頭が飛び出し山の中に逃げていったということです。

けがをした人はいませんでした。

温泉施設によりますと、このごみ集積所では先月26日と30日にも扉がクマに壊される被害があり、近くにクマを捕獲するためのわなを設置していたということです。

警察はクマが食べ物を探しに来ているとみて、屋外に食べ物などのごみを長時間放置しないよう呼びかけるとともに、付近をパトロールし、住民に警戒を呼びかけています。

岩手県内では先月以降クマの目撃情報が相次いでいます。

近所の人の話

近所の人によりますと、クマは2日朝早く、温泉施設で使用しているごみの集積所に木製の扉を壊して入り込んだとみられ、その後、猟友会のメンバーが駆けつけて追い払ったということです。

近くに住む81歳の男性は「猟友会の人が棒で集積所の扉をたたくなどしていたら外に出て逃げていきました」と話していました。

この地域ではクマがたびたび現れていることから集積所の裏側にワナを仕掛けていましたが、このワナの周辺にクマが近寄った様子はなかったということです。