上川外相 UNRWAへの資金拠出再開を表明

一部の職員がイスラエル攻撃に関与した疑惑が出ているUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関への対応をめぐり、上川外務大臣は、ガバナンスの改善策などが進められているとして、停止していた資金拠出を再開すると表明しました。

UNRWAをめぐっては、一部の職員が去年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃に関与した疑惑が出ていて、日本政府は、ことし1月から資金拠出を停止しています。

上川外務大臣は先週、ラザリーニ事務局長と外務省で会談し、拠出した資金が適正に使われているか、定期的に報告を受ける新たな枠組みを設けることを確認しました。

上川大臣は国会内で記者団に対し「UNRWAはガバナンスの改善策を進めている。これを受け、資金拠出の一時停止を解除して支援を実施していくことにした」と述べ、資金拠出を再開すると表明しました。

そのうえで「パレスチナの人道状況は待ったなしで、人道支援にはUNRWAの関与が不可欠だ」と強調しました。

外務省によりますと、昨年度の補正予算に盛り込まれた、およそ3500万ドル=日本円でおよそ53億円の支援金について、準備が整いしだい拠出するということです。