中国 習主席 今春フランス訪問へ 対立するアメリカけん制か

中国の王毅外相とフランスのセジュルネ外相が北京で会談しました。習近平国家主席がことし春、フランスを訪問することが明らかにされ、中国としては、これをきっかけにヨーロッパ各国との関係強化も目指し、対立するアメリカをけん制するねらいとみられます。

フランスのセジュルネ外相は、1日、訪問先の中国・北京で、王毅外相と会談しました。

中国外務省によりますと、この中で双方は両国の国交樹立からことしで60年になることを祝うとともに、経済や人工知能などの分野で協力を強化することで一致したということです。

会談に先立ってセジュルネ外相は、ことし春、習近平国家主席がフランスを訪問することを明らかにしました。

セジュルネ外相は、会談後の記者会見で、「中国経済との切り離しは望ましいものではない」と述べる一方で、フランスやヨーロッパ側の貿易赤字が課題だという認識も示しました。

これに対して、王外相は「中国の開放は止まらず、われわれはより多くの質の高いフランスの製品とサービスの輸入を望む」と述べ、フランス企業の投資を歓迎する意向を強調しました。

習主席は、去年4月にはフランスのマクロン大統領を中国に招き、地方まで同行する異例の対応を行って、フランスとの関係を重視する姿勢を印象づけました。

中国としては、習主席のフランス訪問をきっかけに、ヨーロッパ各国との関係強化も目指し、対立するアメリカをけん制するねらいとみられます。