初任給“全国一” 大阪 和泉市で入庁式 新人が決意新たに

初任給の額が4月1日から自治体職員としては全国トップとなる大阪 和泉市で入庁式が行われ、55人の新人が決意を新たにしました。

和泉市では去年、若い人材を確保しようと職員給与の条例が改正されて初任給が大幅に引き上げられ、大卒で手当を含めない場合、20万2400円から22万8100円になりました。

市によりますと、これは、都道府県も含めた自治体の一般職員の初任給としては全国トップの額だということです。

4月1日に行われた入庁式には新人職員55人が参加し、代表の淺井真由嘉さんが「誇りと責任を持って市の発展と市民の生活向上に寄与したい」と決意を述べました。

このあと辻宏康市長があいさつし「成功の反対は失敗ではなく問題の先送りだと思う。新給与制度の第1号としてさまざまな挑戦をしてほしい」とエールを送りました。

和泉市の改正された給与条例では、人件費の総額がふくらまないよう勤続年数に応じた昇給をゆるやかにしている一方、課長や課長補佐といった役職に応じた給与を従来より引き上げるなど年功序列の見直しも行っていて、職員の意欲的な働き方につなげたいとしています。

抱負・初任給で買いたいものは

新人職員に抱負や初任給で買いたいものを聞きました。

総務課に配属される職員は「全国一の初任給はありがたい反面、それにふさわしい仕事をしなければならないという責任を強く感じています。市長に対して『給料だけでなくほかの分野でも全国一を目指しましょう』と言えるような人材に成長したいです。給料はすぐに使わずにためて、最近肩凝りがひどいと話す母にマッサージチェアを買ってあげたいです」と話していました。

秘書課に配属される職員は「外部の方とやり取りすることが多いと思うので、少しでも和泉市がすてきな場所だと感じてもらえるような説明、ふるまいをしていきたいです。初任給は、育ててもらった感謝を伝えるために、両親に旅行をプレゼントする予定です」と話していました。

消防士として採用された職員は「災害現場に派遣される『緊急消防援助隊』の一員になれるよう頑張りたいです。初任給は母親がはまっているアイドルグループのDVDを買ってあげようと思っています」と話していました。