「紅麹」成分含む製品 摂取後に腎臓に障害 全国に47人

小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、日本腎臓学会は1日、会員の医師を対象に行った調査の中間報告を公表し、これらの製品を摂取した人で腎臓の機能に障害が出た患者がこれまでに全国から47人報告され、受診の時期は8割がことし1月以降に集中していたと明らかにしました。

日本腎臓学会は回収の対象となっている小林製薬の3種類の製品を摂取したあとに腎臓の機能に障害が出た患者がいないか、会員の医師を対象にアンケート調査を行っていて1日、中間報告を公表しました。

それによりますと、これまでに腎臓の機能に障害が出た患者は全国から47人報告され、このうち46人が「紅麹コレステヘルプ」、1人が「ナイシヘルプ+(プラス)コレステロール」を摂取していたということです。

年齢はおよそ9割が40歳から69歳で、7割近くが女性だということです。

受診時期は最も早い人で去年11月で、ことし1月以降に全体の8割が集中していました。

また、半数以上の患者が
▽倦怠感や
▽食欲の低下
▽尿の異常
▽腎臓の機能の障害といった症状を訴えていたほか
2割近くの患者が
▽腹部の症状や
▽体重の減少を訴えたということです。

▽およそ4分の3の患者は製品の摂取をやめることで症状が改善しましたが
▽4分の1の患者がステロイドによる治療を受けたほか
▽人工透析を受けた患者も2人いました。

これまでに死亡した患者は報告されていないということです。

日本腎臓学会の猪阪善隆副理事長は「摂取との因果関係は検証が必要だが、多くの人で、摂取をやめると腎機能が改善したので、該当の製品を摂取している人はすぐに中止し、検査を受けることが重要だ」と話しています。