新型コロナ 国が確保のワクチン 有効期限来たら順次廃棄へ

新型コロナワクチンについて、国が直接メーカーと契約してワクチンを確保し、無料で接種を行う枠組みが昨年度までで終了したことを受けて、厚生労働省はこれまでに確保したワクチンの在庫や廃棄について発表しました。

新型コロナワクチンは、昨年度までは国がワクチンのメーカーと直接契約を結んで確保して自治体などに配送し、特例的に無料での接種を続けてきました。

一方、昨年度まででこうした枠組みは終了し、今年度からは各地の医療機関が市場に流通しているワクチンを購入したうえで、接種の希望者に原則自己負担の「任意接種」や、一部自己負担を求める「定期接種」で行われます。

これを受けて厚生労働省は、昨年度までに国が確保したワクチンの在庫や廃棄の方針について発表しました。

それによりますと、去年9月以降に使用されたオミクロン株の派生型「XBB」系統に対応した
▽ファイザーから購入したおよそ3900万回分のうち、およそ87万回分、
▽モデルナから購入したおよそ600万回分のうち、およそ1万回分、
▽第一三共から購入したおよそ140万回分のうち、およそ74万回分は、
今後、有効期限が来たら順次廃棄するなどしていく予定です。

厚生労働省は「接種を希望する人が必ず接種できるように確保を進めてきたので、廃棄されるものもあるが、むだではなかったと考えている」としています。