イスラエル 人質解放めぐり抗議集会 首相“全力尽くしている”

イスラエルでは人質解放を実現できていないネタニヤフ首相への批判が高まっていて、3月31日には大規模な抗議集会が行われました。こうした中、ネタニヤフ首相は会見を開き、人質解放に向けて全力を尽くしていると強調しました。

イスラエルでは、交渉による人質解放を実現できていないネタニヤフ首相への批判が高まっています。

エルサレムでは3月31日、数万人が議会前に集まり、ネタニヤフ首相の辞任を求める大規模な抗議集会が行われました。

AP通信はこの集会について、去年10月にイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まってから最大規模となったと伝えています。

こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は会見を開き、「人質を取り戻すために私が全力を尽くしていないという人たちは間違っている。イスラエルは交渉に柔軟に応じているのに対し、ハマスが、かたくなになっている」とハマス側を批判しました。

そして、ネタニヤフ首相は「ラファにいるハマスの部隊を排除しなければ勝利はない」と述べ、ガザ地区南部のラファに侵攻する構えを改めて示しました。

一方、イスラエルとハマスの間で続いている戦闘休止と人質解放などをめぐる交渉について、複数のイスラエルメディアは3月31日、イスラエルの交渉団が仲介国のエジプトに到着したと伝えました。

これまでの交渉では、ハマス側が人質解放の条件として完全な停戦やガザ地区北部への住民の帰還などを求めているのに対し、イスラエル側は要求に応じておらず、協議は中断しています。