トルコ 統一地方選挙 エルドアン大統領の与党 野党に敗れる

トルコの県庁所在地の市長などを選ぶ統一地方選挙が3月31日に行われ、エルドアン大統領が率いる政権与党は全国の得票率で、最大野党に敗れました。低迷する経済や、大地震からの復興への対応をめぐって国民からの不満が示された形です。

トルコでは3月31日、81の県庁所在地の市長などを選ぶ統一地方選挙が行われ、慢性的なインフレや通貨安で低迷する経済、それに去年2月に発生し、5万3000人以上が死亡した大地震への対応が焦点となりました。

トルコの政府系の通信社、アナトリア通信によりますと、投票率は78%余り、開票率は日本時間4月1日午前9時半現在で、およそ98%余りとなっていて、首都アンカラや最大都市イスタンブールでは現職の野党候補がいずれも勝利宣言をしています。

エルドアン大統領は4月1日、アンカラの与党本部で支持者を前に演説し「望んだ結果を得ることはできなかった。結果を分析して間違いを正していく」と述べ、敗北を認めました。

各地の市長選挙の政党別の得票率をみますと、エルドアン大統領が率いる政権与党の公正発展党が35%余りなのに対し、最大野党の共和人民党が37%余りで、最大野党が2ポイント近く差を付けています。

国民からの不満が示された形で、エルドアン政権の今後の対応が注目されます。