北朝鮮 ことしも複数の軍事偵察衛星を打ち上げ予定 再度強調

北朝鮮の国家航空宇宙技術総局は、去年11月に打ち上げに成功したとする軍事偵察衛星について「国家防衛力の強化で大きな進展を成し遂げた」としたうえで、ことしも複数の軍事偵察衛星を打ち上げる予定だと改めて強調しました。

北朝鮮の国家航空宇宙技術総局は、前身の国家宇宙開発局の設立から1日で11年となるのに合わせて、副総局長が国営通信の質問に答えました。

この中で副総局長は、去年11月に打ち上げに成功したとする軍事偵察衛星「マルリギョン(万里鏡)1号」について「国家防衛力の強化で大きな進展を成し遂げた」と成果を誇示しました。

そのうえで、ことしも複数の軍事偵察衛星を打ち上げる予定だと改めて強調し「独自の宇宙開発に持続的に拍車をかけて、宇宙強国を必ず建設する」と主張しました。

北朝鮮はことし、軍事偵察衛星を追加で3基打ち上げる計画を明らかにしていて、韓国メディアが、北西部の「ソヘ(西海)衛星発射場」で最近、覆いが設置され打ち上げの準備が進められていると、先週伝えたばかりです。

今月上旬に韓国の軍事偵察衛星の2号機がアメリカから民間のロケットで打ち上げられる前に、北朝鮮が打ち上げを強行するのではないかという見方も出ていて、関係国は警戒と監視を強めています。

林官房長官「米韓など緊密に連携 警戒・監視に全力」

林官房長官は午前の記者会見で「北朝鮮の発言は承知しているが、コメントすることは差し控える。北朝鮮の軍事動向については平素から重大な関心を持って、情報の収集・分析に努めており、引き続き、アメリカや韓国などとも緊密に連携しつつ警戒・監視に全力を挙げていく」と述べました。