沖縄本島に初の地対艦ミサイル部隊配備 うるま市の陸自分屯地

沖縄県うるま市にある陸上自衛隊の分屯地に沖縄本島では初めてとなる地対艦ミサイル部隊が配備され、30日に式典が開かれました。

防衛省は、南西諸島の防衛力の強化のためとして今月、沖縄本島中部のうるま市にある陸上自衛隊勝連分屯地に艦船を攻撃する「12式地対艦ミサイル」部隊を配備しました。

30日は防衛省や地元の関係者などおよそ90人が出席して式典が開かれ、鬼木防衛副大臣が「島しょ部における侵攻を洋上で阻止、排除し南西地域の防衛体制の中核を担うことになる。日々努力を重ねてほしい」などと訓示しました。

地対艦ミサイル部隊の配備は沖縄本島では初めてで、宮古島と石垣島、それに鹿児島県の奄美大島のミサイル部隊を指揮する役割も担います。

一方、分屯地の外では配備に反対する市民グループのメンバーが80人以上集まり、「ミサイルNO」と書かれたプラカードを掲げるなどして抗議しました。

抗議に参加した地元の72歳の男性は「ミサイルの配備で標的になる危険性が高くなり、基地機能の強化にもつながるので反対だ」と話していました。

「12式地対艦ミサイル」は、今後改良を加えて射程をのばし、相手のミサイル発射基地などを攻撃できる「反撃能力」を行使する装備とすることが検討されています。

沖縄県の玉城知事は「反撃能力」を有する装備の配備には反対する考えを示しています。