ウクライナ外相インド訪問 首脳級協議へ協力求めたか

ロシアによる軍事侵攻が続く中、ウクライナのクレバ外相がインドを訪問しました。ウクライナがことし6月にも開催したいとしている和平案をめぐる首脳級協議について、グローバル・サウスの代表格として存在感を高めるインドに協力を求めたものとみられます。

ウクライナのクレバ外相は、28日から2日間の日程でインドの首都、ニューデリーを訪問していて、29日には、ジャイシャンカル外相と会談しました。

会談後、クレバ外相は「誠実で包括的な話し合いができた」とした上で、ゼレンスキー大統領が提唱する、ロシア軍の撤退や領土の回復など、10項目からなる和平案について話し合ったことをSNSで明らかにしました。

和平案をめぐっては、ウクライナがことし6月にもスイスで首脳級協議を開催したいとしていて、クレバ外相は、インドに協力を求めたものとみられます。

ウクライナは、ロシアに対抗するため、グローバル・サウスの国々との関係強化を目指していて、とりわけその代表格として存在感を高めるインドに接近したい考えです。

また、インドが、伝統的な友好国であるロシアとの関係を保ち、軍事侵攻に対しても中立的な立場を堅持していることからウクライナとしては、自国の立場に理解を求めるねらいもあるとみられます。