印 総選挙前に野党連合指導者逮捕めぐる米発言 内政干渉と反発

インドで4月、総選挙の投票が始まるのを前に野党連合の有力な指導者が汚職事件に関与した疑いで逮捕された事件を巡り、アメリカ政府が「公正な法的手続きを促す」としたところインド政府が内政干渉だとして強く反発する事態となっています。

インドの首都ニューデリーを管轄する地方政府の首相を務めるケジリワル氏は、野党連合の有力な指導者でモディ首相の政権運営を厳しく批判してきましたが、先週、酒類の販売政策をめぐる汚職事件に関与した疑いで捜査当局に逮捕されました。

さらに最大野党「国民会議派」のリーダーも、モディ政権によって政党の銀行口座が凍結されたと主張し、批判を強めています。

これらの事件をめぐり、アメリカ国務省のミラー報道官は27日の記者会見で、事態を注視しているとした上で、「公正で透明性がある法的手続きを促す」と述べました。

これに対し、インド外務省は内政干渉だと強く反発し「アメリカ国務省の発言は正当化できない。我々の選挙や法的なプロセスに対する外部からの非難は絶対に受け入れられない」と抗議する声明を出しました。

モディ政権は、いずれも政治的な関与を否定していますが、野党側は、総選挙を前にした野党への締めつけだと批判していて、31日には、首都ニューデリーで大規模な抗議デモを呼びかけています。