電気自動車のF1「フォーミュラE」あす国内初開催 東京 江東区

電気自動車のF1とも呼ばれる国際レース「フォーミュラE」が30日、国内で初めて行われます。これを前にファンたちが都内のコース周辺を訪れ、写真を撮るなどして楽しんでいました。

「フォーミュラE」は、走行中に排気ガスを出さない電気自動車のF1とも呼ばれる国際レースで、これまでにニューヨークやローマなど世界の主要都市で開催され30日、国内で初めて東京 江東区で行われます。

東京ビッグサイトを囲むような1周2.585キロの公道を含むコースとなっていて、29日は、30日のレースを前にファンたちがコース周辺を訪れ、写真を撮るなどしていました。

そして、午後4時半からはテスト走行が行われ、ファンたちは時速300キロを超える電気自動車が走るのを見て楽しんでいました。

訪れた60代の男性は「電気自動車のレースを見たことがなく、スピード感や音がどのような感じなのか気になるので、あすのレースは見に行く予定です」と話していました。

レースには日本を含むイギリスやドイツ、それに中国など8か国、11チームが参加し、30日午後3時ごろから本戦が行われる予定です。

都 電気自動車の普及後押しを期待

東京都は「フォーミュラE」が走行時に二酸化炭素を排出しない電気自動車や燃料電池車など「ゼロ・エミッション・ビークル=ZEV」の普及の後押しとなることを期待しています。

都は気候変動対策として「ZEV」を普及させる取り組みを進めていて、2018年に都内の乗用車で新車販売台数に占める割合を2030年までに5割にするという目標を掲げました。

具体的な支援として購入する個人や事業者に対し、1台当たり最大85万円の補助などを行っています。

しかし、都によりますと、2021年度時点では、4.7%にとどまっているということです。

都は、普及の課題として、電気自動車を充電する設備が十分でないことや、車種が少ないことなどを挙げていて、公道に充電設備を設置することなどの検討を進めています。

レンタカー会社「充電設備増えれば普及も」

東京 清瀬市にあるレンタカー会社では、およそ240台の車を扱っています。

しかし、電気自動車や燃料電池車などの「ゼロ・エミッション・ビークル=ZEV」は1台もありません。

その理由について、会社は電気自動車の充電する設備が十分でないことや車種が少ないことなどが主な理由だとしています。

日本レンタリース東京の中川賢一代表は「お客さんからは、電気自動車を利用したいという要望はなく、レンタカーを利用する際、どこで充電できるか調べなくてはいけないことを考えると、ガソリン車のほうが使いやすい。今後、充電設備が増えるなど取り扱いがもっと簡単になれば普及が進むと思う」と話していました。