石川 市外避難の園児保護者“輪島や珠洲で保育を” 市が対応へ

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市と珠洲市が市外に避難している園児の保護者に調査したところ、新年度の来月以降、輪島市で7割以上、珠洲市で6割近くの保護者が市内に戻り、保育施設に通わせたい意向を示したことが分かりました。保育士が不足している施設もあり、市が対応を始めています。

ことし1月の地震で大きな被害を受けた輪島市と珠洲市では、保育施設が被災して開所できなかったり、保育士が避難して通えなかったりして、職員が足りない状況が続いています。

新年度を前に、2つの市は市外に避難している園児の保護者を対象に保育施設の利用ニーズについて調査を行いました。

その結果、来月以降、市内に戻り、地元の保育施設に子どもを通わせたい意向を示した保護者は、輪島市で260人のうち7割以上で、珠洲市では104人のうち6割近くに上ったということです。

このため、輪島市は被災して開所できない公立の保育園などから保育士16人を民間の保育園などに派遣するほか、珠洲市は3つある保育園を定員数が多い1つの園にまとめて保育士を集め、受け入れを始めています。

輪島市の担当者は「避難していても『地元で育てたい』という保護者が想像以上に多く、復旧が進むにつれて戻ってきてくれると期待している。保育士がより足りなくなる状況も起こりうるので、県とも連携しながら対応していきたい」と話していました。