「特定技能」自動車運送業など4分野追加を閣議決定

人手不足の分野で外国人労働者を受け入れている「特定技能」について、政府は29日の閣議で自動車運送業や鉄道など4つの分野を新たに追加することを決めました。

「特定技能」は専門の技能があると認められた外国人に与えられる在留資格で、政府は29日の閣議で、深刻な人手不足により外国人材への要望も強いとして、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4つの分野を新たに追加することを決めました。

現在は介護や建設、農業など12の分野が対象となっていて、新たな分野が追加されるのは初めてです。

自動車運送業ではバスやタクシーの運転手、鉄道では運転士や車掌などを対象としていて、コミュニケーションや安全管理の能力が求められることから、資格を得るにはほかの分野より高い日本語のスキルなどを条件とします。

また、来年度からの5年間で受け入れる外国人は、新たに追加する4分野を含めた16の分野で最大で82万人を見込んでいます。

政府は来月以降、必要な省令の改正などを行うことにしています。

小泉法相「適切な環境整備を丁寧に図っていくことが大事」

小泉法務大臣は閣議のあとの記者会見で「人手不足への対応とその必要性は日本社会のあらゆる分野で高まっていて、これからも特定技能がある外国人へのニーズが高まっていくことは間違いない。適切な環境整備を丁寧に図っていくことが最も大事だ」と述べました。