石川 小松 避難者夫婦が「ライドシェア」登録 運行始める

石川県小松市で、能登半島地震で被災し避難している夫婦が、一般のドライバーが有料で人を送迎する「ライドシェア」の登録を行い運行を始めました。

石川県南部の小松市は、3月の北陸新幹線の延伸による新駅の開業で観光需要が高まる中、タクシーが不足する夜間に限って一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶ「ライドシェア」を導入しています。

こうした中、能登半島地震で被災し、輪島市から小松市に避難している山下政昭さん(65)と、仁美さん(50)夫婦が「ライドシェア」のドライバー登録を行い、運行を始めました。

運行初日の28日、山下さん夫婦は、小松市役所でビデオ通話を使った点呼や乗車前の車両点検を行って出発前の準備を進めました。

小松市の「ライドシェア」は、市民や観光客たちがタクシーの8割程度の料金で利用できるほか、市内に2次避難しているおよそ440人は、当面、無料で利用できることになっていて、避難生活を送る人たちの移動手段としても期待されています。

山下仁美さんは「私たちも被災者ですが、タクシーよりも安く、被災者や高齢者の人たちの移動手段に役立てると思い始めることにしました。地域の道を早く覚えて頑張りたいです」と話していました。