ボッチャ 有田正行と一戸彩音ペア パリパラリンピック代表内定

パラスポーツの球技、ボッチャのパリパラリンピックの最終予選となる国際大会がポルトガルで開かれ、有田正行選手と一戸彩音選手のペアが準優勝してパリ大会の代表に内定しました。

ボッチャは脳性まひなどで運動機能に重い障害がある人のために考案されたパラスポーツで、赤と青のボールを投げ合って白い的球にどれだけ近づけられるかを競います。

パリパラリンピックの最終予選となる国際大会が今月22日から28日までポルトガルで開かれ、このうち、障害が最も重いクラスには有田選手と一戸選手のペアが出場しました。

10か国で争う予選リーグを勝ち抜いた日本は、準決勝でギリシャに8対0で勝ち、決勝でイギリスに2対4で敗れて準優勝となって上位3チームに与えられるパリパラリンピックの出場枠を獲得しました。

これを受けて、有田選手と一戸選手はことし1月の日本選手権で優勝するなど選考規定に基づいて、パリパラリンピックの代表に内定しました。

有田選手と一戸選手は初めてのパラリンピック出場です。

有田正行選手とは

有田正行選手は大阪府出身の44歳。

筋力が徐々に低下していく先天性の難病「脊髄性筋萎縮症」で、15年あまり電動車いすサッカーの選手として活躍していましたが、37歳の時に、「世界で活躍する選手になる」とボッチャに転向しました。

競技転向後、妻の千穂さんがアシスタントを務め東京パラリンピック出場を目指しましたが、代表にはあと一歩及びませんでした。

そのあと、夫婦二人三脚で練習を重ね、おととしの日本選手権で初優勝を果たしたほか、去年、中国で行われたアジアパラ大会の個人で銅メダルを獲得しました。

パラリンピックは初めての出場です。

一戸彩音選手とは

一戸彩音選手は東京 東久留米市出身の18歳。

脳性まひがあり、特別支援学校中学部1年生の時に部活動に入ったことから競技にのめり込み、アシスタントを務める父の賢司さんと1日当たり最大で8時間ほどの猛烈な練習を経てめきめきと実力を伸ばしました。

まばたきが難しいため、プレーの時には左目側が黒いカバーで覆われたメガネをつけて右目だけで狙いを定めボールを放ちます。

去年、初めて出場した日本選手権で初優勝を果たすと、その年のアジア・オセアニア選手権で銀メダルを獲得するなど国際大会でも実力を示してきました。

パラリンピックは初めての出場です。