中国 経済フォーラム 外国からの積極的な投資呼びかけ

中国南部で開かれている経済フォーラムで、中国共産党の序列3位で全人代=全国人民代表大会トップの趙楽際委員長が演説し、景気の先行きに不透明感が広がる中、外国からの積極的な投資を呼びかけました。

中国南部の海南島では、アジアを中心に各国の政財界の要人が集まる経済フォーラム「ボーアオ・アジアフォーラム」が開かれ28日、開幕式が行われました。

式典で中国共産党の序列3位で全人代トップの趙楽際委員長が演説し「質の高い発展による中国式の現代化は、世界経済の回復を強力に推し進め、アジアをはじめ、すべての国に発展の機会をもたらす」と述べました。

そのうえで「中国は開放の扉をさらに開き、決して閉じることはない。14億人の巨大市場の魅力が存在し続ける中国への投資は、未来に対する投資だ」と述べ、外国からの積極的な投資を呼びかけました。

中国では、長引く不動産市場の低迷などで景気の先行きに不透明感が広がっていて、市場開放をアピールして投資を促すことで、景気の回復につなげるねらいがあるとみられます。

一方、安全保障については、アメリカを念頭に「冷戦思考や集団対立を放棄し、アジアの長期的な平和と安定をみずからの手でつかむべきだ」と述べました。

主催者によりますとフォーラムには、国内外からおよそ2000人が参加し、経済や安全保障など幅広い議論を行うとしています。