パ・リーグ開幕戦へ オリックス 中嶋監督「常に攻める姿勢で」

プロ野球は、29日、セ・パ両リーグが同時に開幕し、ペナントレースが始まります。
パ・リーグ6チームの、開幕前日の表情です。
4連覇を目指すオリックスの中嶋監督は「常に攻める姿勢で戦いたい」と意気込みを話しました。

◆オリックス(昨季 リーグ3連覇)

オリックスは29日に本拠地の京セラドーム大阪で行われる開幕戦で、昨シーズン3位で小久保 新監督が率いるソフトバンクと対戦します。

28日は本拠地で調整し、野手では去年の首位打者の頓宮裕真選手や、広島からFA=フリーエージェントで移籍した期待の新戦力、西川龍馬選手などが、リラックスした様子でバッティング練習などをして、備えていました。

投手陣では、宮城大弥投手がストレッチをしたあと、フォームを確認しながら10分ほどキャッチボールを行い、軽めの調整をしました。

昨シーズンまで3年連続2桁勝利を挙げた左腕の宮城投手は、5年目で初めて開幕投手に決まり「うれしさを感じている。ソフトバンクは好打者がそろっていて抜け目のない打線だと思うので、ホームランや大量失点に注意したい。しっかりと自分の投球をして、チームに勢いをつけたい」と決意を話しました。

中嶋監督は「リーグ3連覇は去年までのことだと割り切り、1回目の優勝を目指すつもりで戦う。引かずに常に攻める姿勢で戦いたい」と意気込みを話していました。

◇ロッテ(昨季2位)

昨シーズン2位のロッテは、就任2年目の吉井監督のもと、19年ぶりのリーグ優勝を目指して、本拠地のZOZOマリンスタジアムで、2年連続最下位からの巻き返しを目指す日本ハムと対戦します。

ロッテの練習は午後5時から行われ、このうち昨シーズン、チームで唯一規定投球回を投げて10勝をあげ、2年連続の開幕投手を務める小島和哉投手は、時折力を入れながら1球1球感触を確かめるようにキャッチボールを行いました。

打撃練習では、昨シーズンのホームラン王のポランコ選手や、2回のホームラン王を獲得したことがある新加入のソト選手が、鋭いスイングで快音を響かせていました。

練習後、小島投手は「143試合ある中の、2024年の1試合目を投げさせてもらえるので、これほどうれしいことはない。自分のベストを尽くせるように頑張りたい」と意気込みました。

吉井監督は練習に先立って行われた記者会見で「数人の故障者がいるが、それ以外は順調にきている。選手たちがどのような活躍をするか、わくわくした気持ちでいっぱいだ。日本ハムの新庄監督と対戦するときは試合展開がいつも楽しみなので、こちらも負けないようにしたい」と抱負を述べました。

◆ソフトバンク(昨季3位)

ソフトバンクは、パ・リーグ3連覇中のオリックスと京セラドーム大阪で3連戦に臨みます。

開幕戦を前に小久保監督は報道陣の取材に応じ「ここまで怖いくらいに順調にきている。監督1年目なので、1勝目を早くほしい気持ちはある」と現在の心境を話しました。

開幕戦でオリックスと対戦することについては「今のホークスの力がどれくらいか試せる、チャレンジできるいい相手だ。常勝軍団ではなく、チャレンジャーとして向かっていきたい」と話しました。

開幕投手を務める有原航平投手については「プレッシャーのある調整だったと思うが、状態は上がっている。いいスタートを切るために、キャッチャーミットをめがけて、チームとファン、それに自分のために投げてほしい」と期待を寄せました。

シーズンに向けては「チャレンジャーとしてパ・リーグの頂点を目指すことに変わりはない。選手の成長を考えながら我慢するところは我慢するという、そういうシーズンにしたい」と意気込みを示しました。

◇楽天(昨季4位)

昨シーズン4位の楽天は、新たに就任した今江監督のもと、11年ぶりのリーグ優勝と日本一を目指して、開幕戦はホームで、昨シーズン5位の西武と対戦します。

チームは午前10時から仙台市の楽天モバイルパーク宮城で調整の練習を行いました。

プロ4年目で初めて開幕投手を務める早川隆久投手は、ウォーミングアップのあとにキャッチボールなど軽めの調整をして、登板に備えていました。

野手のキャプテンで、主力の浅村栄斗選手は、全体練習のあと、居残りでバッティング練習を行い、タイミングの取り方などを確認しながら、広角に大きな当たりをみせていました。

練習のあと今江監督は「楽しみと不安が入り乱れている状態だ。必死で戦っている姿をファンに見てほしい。ファンと一体となって東北を盛り上げたい。チームスローガンの“いただき”のように頂点の景色に向かいたい」と話していました。

開幕投手の早川投手について「一本立ちして、チームを引っ張ってもらいたい。ここまでいい形できている。シーズンが終わって、開幕投手にしてよかったと思えるような投球をしてもらいたい」と期待を寄せていました。

◆西武(昨季5位)

5年ぶりのリーグ優勝と16年ぶりの日本一を目指す西武は、仙台で行われる開幕戦で楽天と対戦します。

28日は午後2時ごろから前日練習を行い、プロ8年目で初めて開幕投手を務める今井達也投手は、キャッチボールで重心の移動を意識しながら1球1球丁寧に投げ、投球フォームを入念に確認していました。

打撃練習では、課題の得点力不足の解消へ、中軸としての活躍が期待される、大リーグ通算114ホームランの新外国人、アギラー選手が広角に鋭い打球を飛ばしていました。

練習のあと今井投手は、3年前から9連勝中と相性のよい楽天との開幕戦に向けて「そんなに得意意識はないが、球場の雰囲気が好きなので、いつも気持ちよく投げられている。チームを代表して投げるという責任感を強く持ってマウンドに立ちたい」と意気込みを話しました。

就任2年目の松井監督は「今井らしさを出して、思い切ってピッチングをしてほしい」と期待を述べました。

◇日本ハム(昨季6位)

日本ハムは、昨シーズン2位のロッテと千葉のZOZOマリンスタジアムで3連戦を行います。

開幕戦を前に新庄監督は、ロッテの吉井監督とともに記者会見を行い「開幕戦は勝ち負けは別として、最後の最後までファンのみなさんが興奮して楽しめるような試合ができたら最高」と話しました。

新庄監督は就任3年目の今シーズンについて「2年間やってきて、ことしは成長した選手たちが爆発してくれる予感がする。どんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ」と話しました。

開幕投手を務める4年目の伊藤大海投手については「気合いが入りすぎて、地に足が着いていないようなピッチングだけはしてほしくないので、上半身の力は抜いてもらって、2、3点は取られてもいいという気持ちで臨んでほしい」と、ふだんのピッチングを期待していました。