新年度予算案 参院予算委で可決 参院本会議でも成立へ

一般会計の総額が112兆円余りとなる新年度=令和6年度予算案は、参議院予算委員会で採決が行われ、自民・公明両党の賛成多数で可決されました。このあと参議院本会議でも可決され、成立する運びです。

新年度予算案は、一般会計の総額が112兆5717億円と、2年連続で110兆円を超え、過去2番目の規模となっています。

参議院予算委員会は28日午前9時から岸田総理大臣とすべての閣僚が出席して締めくくりの質疑を行う予定でしたが、立憲民主党が、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で自民党による安倍派幹部への聴取に関する説明が不十分だとして反発し、開会は2時間遅れました。

締めくくりの質疑で、立憲民主党の辻元代表代行は今回の問題について「自民党としてどう責任を取るのか。国民から見たら総辞職ものだという認識はあるのか」とただしました。

これに対し、岸田総理大臣は「党総裁として再発防止も含め信頼回復の先頭に立つ。この責任を果たすことが私の立場だ」と述べました。

さらに辻元氏は「国民に処分を決めてもらうしかない。衆議院の解散で決着をつけたらいいではないか」と迫りました。

これに対し、岸田総理大臣は「強い危機感を持って政治の信頼回復に向けた取り組みをリードすることにまずは専念する。そのうえで政府としての責任を果たしたい。解散・総選挙は全く考えていない」と述べました。

また安倍派のキックバックをめぐり、派閥幹部による協議が、おととし4月と8月に加え3月にも行われた可能性を問われたのに対し「ことし2月の自民党の報告書には3月に協議があったという記載はない。報告書の提出以降、国会での質疑や報道があり、処分の検討を鑑みるに疑念が残るため、追加の聴き取り調査を行った」と説明しました。

新年度予算案は質疑のあと採決が行われ、自民・公明両党の賛成多数で可決されました。

予算案は、このあと開かれる参議院本会議でも可決され、成立する運びです。