月無人探査機「SLIM」からの応答確認 2度目の“月の夜”越える

日本初の月面着陸に成功した探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は27日夜、探査機からの応答を確認したと発表しました。マイナス170度の低温となる“月の夜”を越えたのは2月に続き2度目で、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。

JAXAなどが開発し、ことし1月、日本初となる月面着陸に成功した無人探査機「SLIM」は、およそマイナス170度に下がる“月の夜”を越えて搭載している太陽電池の向きに太陽が当たったことから、2月、通信を再び確立しました。

その後、着陸地点はまた夜に入っていましたが、JAXAは、着陸地点に光が当たってきた27日夜、探査機からの応答を確認し、通信が確立できたとして、2月に続き「再び越夜に成功した」と発表しました。

JAXAによりますと、「SLIM」は月の夜の低温に耐える設計になっていないということですが、2度にわたって厳しい月の夜を越えることに成功したことになります。

今回機体から送られてきたデータからは、温度センサーなどで不具合が確認されているものの、探査機の機能は維持できているということで、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。