【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(3月28日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる28日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ “ロシア政府は2月中旬にはテロの情報得ていた”

ウクライナ国防省の情報総局は27日、ホームページでロシアのモスクワ郊外で起きたテロ事件について、トップのブダノフ局長の発言を伝えました。

この中でブダノフ局長は、「ロシア政府は少なくとも2月15日にはテロの準備が進められているという情報を得ていた」と述べ、中東シリアで活動するロシアの諜報機関から政府に情報が伝えられていたと主張しました。

ロシア政府は、テログループがどこからどの国を通過してロシアに入るかなどを知っていたとしています。

その上で、ロシア政府がテロを防がなかった理由として、「ロシア政府はもっと規模の小さなテロになると考え、すべてウクライナに責任を負わせたかったのだろう」と主張しています。

テロ事件をめぐっては、ロシア側はプーチン大統領などがウクライナの関与が疑われると相次いで発言していますが、ブダノフ局長は「ロシアの主張はナンセンスだ。たとえ敵国であっても民間人を標的にしたテロは許可しない」として、ウクライナの関与について強く否定しました。

プーチン大統領 “F16戦闘機 出撃基地 第三国でも攻撃対象に”

ロシアのプーチン大統領は、オランダなどがウクライナヘの供与を決めているF16戦闘機について、「核兵器の搭載が可能なことを考慮する必要がある」とした上で、出撃基地はウクライナ以外の第三国であっても攻撃の対象になるとけん制しました。

ウクライナが欧米諸国に提供を求めているF16戦闘機をめぐっては、これまでにオランダやデンマークなどが供与を決め、ウクライナ軍のパイロットなどへの訓練も始まっています。

ウクライナのクレバ外相は、予定どおりにいけばこの夏までにF16が引き渡される計画だとしています。

ロシアのプーチン大統領は27日、ロシア空軍のパイロットを前にF16が出撃する基地について、「第三国であったとしても正当な攻撃対象となる。F16は核兵器の搭載が可能なことを考慮する必要がある」と述べ、けん制しました。

そして、「仮に配備されたとしても、戦況を変えるものにはならない。敵の戦車や装甲車を破壊してきたように、戦闘機も撃墜する」と述べました。

ただ、プーチン大統領は、アメリカの国防予算がロシアの10倍以上に上っていると指摘し、「NATO=北大西洋条約機構と戦うのは、ばかげた考えだ」とも述べ、NATOと直接戦火を交える考えはないと強調しました。

プーチン大統領側近が北朝鮮を訪問 ロシア国営通信

ロシアの国営通信は、プーチン大統領の側近で対外情報庁のナルイシキン長官が、3月25日から27日の日程で北朝鮮の首都ピョンヤンを訪問したと伝えました。

このなかで、北朝鮮のリ・チャンデ国家保衛相と会談し、「国際情勢や地域の安全保障の確保そして外部勢力からの圧力が強まる中で、ロシアと北朝鮮の関係強化について協議した」としています。

ロシアがおととしウクライナへの軍事侵攻を始めてから、ロシアと北朝鮮は急速に接近し、去年9月にはロシア極東でプーチン大統領とキム・ジョンウン総書記が首脳会談を行い、軍事的な連携も強まっています。

ロシア側は、プーチン大統領が3月の大統領選挙以降に北朝鮮を訪れる可能性もあるとしていて、今回の協議で大統領の北朝鮮訪問をめぐって意見が交わされた可能性もあります。

“プーチン大統領はこの悲劇を利用する決心固めた” 米メディア

ロシアの首都モスクワ郊外のコンサートホールで起きたテロ事件について27日夜、非常事態省は死者の数が143人になったと発表しました。

また、医療当局はけが人は360人だとしていて、犠牲者が増えています。

国営テレビは27日、プーチン大統領が北西部トベリ州を訪れて地元住民と交流する様子などを伝え、治安が保たれているとアピールする思惑もあるとみられます。

事件についてアメリカのメディア、ブルームバーグは26日、プーチン大統領との協議の場で複数の政府高官らがウクライナの関与はないと一致したにもかかわらず、「プーチン大統領はウクライナでの戦争への国民の支持を強めるためこの悲劇を利用する決心を固めた」とする関係者の話を伝えています。

一方、今回の事件で起訴された4人の実行犯は中央アジアのタジキスタン国籍だと伝えられるなか、BBCやロシアの独立系メディアは、モスクワで移民の労働者に対する規制が大幅に強化された可能性があると伝えました。

匿名の弁護士の話として、多くのタジキスタン人が警察から取り調べをうけたなどと指摘していて、テロを受けて当局が取締りを強めているものとみられます。