帰還した古川宇宙飛行士「自分の故郷は地球」宇宙滞在振り返る

今月、宇宙での滞在を終えて地球に帰還した宇宙飛行士の古川聡さんが記者会見を行い、およそ半年間にわたる滞在を振り返り、「自分の故郷は地球だと思うようになった」と感慨を語りました。

古川さんは、去年8月からおよそ半年間、国際宇宙ステーションに滞在し、将来の月や火星の探査を見据えた実験などさまざまな研究に取り組み、日本時間の今月12日、地球に帰還しました。

25日、アメリカ ヒューストンにあるジョンソン宇宙センターで記者会見に臨んだ古川さんは、宇宙での滞在を振り返り「これまでは自分の故郷というと日本やヒューストンだと思っていましたが、国際宇宙ステーションで何か月か過ごすと、『自分の故郷は地球だ』と思うようになりました」と感慨を語りました。

また、一連の研究のうち細胞がどのように重力の影響を受けるかを調べた研究について「研究が進めば、宇宙で経験する筋肉や骨の衰えを防ぐだけでなく、地上で起きる同じような病気に対しても適用できる可能性がある」と意義を強調しました。

そして、現在訓練中の日本の宇宙飛行士の候補者2人へのアドバイスを聞かれると「私の貴重な経験をもとに宇宙ステーションで生活したり働いたりするコツを伝えたい。それが将来2人のミッションに役立ち、人類が月やその先へ行くミッションが前に進めばいいと思う」と話していました。