円相場 小幅な値動き

週明けの25日の東京外国為替市場、円相場は小幅な値動きとなりました。

午後5時時点の円相場は先週末と比べて、7銭、円高ドル安の1ドル=151円32~33銭でした。

ユーロに対しては先週末と比べて、24銭、円高ユーロ安の1ユーロ=163円63~67銭でした。ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0813~14ドルでした。

市場関係者は「財務省の神田財務官がけさ円安をけん制する発言をしたことで、政府・日銀による市場介入への警戒感が出て、円相場は一時、やや円高方向に進む場面があった。ただ、きょうは国内の輸入企業などの決済が集中する日で、ドルを買って円を売る動きも出たため、値動きは限定的だった」と話しています。

神田財務官「あらゆる手段を排除せず」

為替政策を担当する財務省の神田財務官は、25日午前8時ごろ記者団に対して「為替市場の状況は緊張感を持って注視している。円とドルの相場は大きな変動が見られ、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に沿っていない方向であり、違和感を持っている」と述べました。

そのうえで神田財務官は「今の円安の動きは、明らかに投機が背景にあると考えている。投機による過度な変動は、国民経済に大きな悪影響をもたらすものであり容認できない。行き過ぎた変動に対しては、あらゆる手段を排除せずに、適切な行動をとっていく」と述べました。

さらに神田財務官は「あらゆる手段とは断固たる措置を含むのか」などと問われたのに対して、「文字どおりどんな対策も排除することなく状況に応じて対応していく。常に準備はできている」と述べ、市場の動きを強くけん制しました。

財務官発言を受け 円買いドル売りの動き

週明けの外国為替市場で円相場は、1ドル=151円40銭前後で取り引きされていましたが、神田財務官が「行き過ぎた変動に対しては、あらゆる手段を排除せずに適切に対応していきたい」と発言したことを受けて、円を買ってドルを売る動きが見られました。

市場関係者は「財務省の神田財務官の発言を受けて、市場では、政府・日銀による市場介入への警戒感も出ている」と話しています。