大相撲春場所 千秋楽 十両は水戸龍 序二段は栃丸が優勝

大相撲春場所の十両は千秋楽の24日、幕内経験者でモンゴル出身の水戸龍が12勝3敗の成績を収めて2回目の優勝を果たしました。
また序二段は、十両経験者の栃丸が千秋楽の24日に行われた優勝決定戦を制して優勝しました。

大相撲春場所の十両の優勝争いは14日目を終えて、3敗で水戸龍が単独トップに立ち、星の差1つの4敗でいずれもモンゴル出身の欧勝馬と大翔鵬の2人が追っていました。

千秋楽の24日、水戸龍は三役経験もある37歳の碧山と対戦し、得意の四つに組む形にはなれなかったものの、前に圧力をかけて攻め続け、「押し出し」で勝ちました。

この結果、水戸龍は12勝3敗とし、3年前の名古屋場所以来、2回目となる十両での優勝を果たしました。

十両優勝の水戸龍「最後も前に出た」

水戸龍はモンゴル出身の29歳。来日後、鳥取城北高校を経て、日大に進み、学生横綱となりました。

平成29年に幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏み、体格を生かした四つ相撲を持ち味に番付を上げ、おととしの秋場所で新入幕を果たしました。

その後は幕内と十両を行き来し、西の十両2枚目で臨んだ今場所は、得意の四つ相撲を生かして白星を重ねました。

水戸龍は「優勝を意識してしまって少し緊張したが、勝ててうれしい。最後も前に出て勝ったのでよかったと思う」と振り返りました。

来場所は1年ぶりとなる返り入幕が確実で「その日その日で、できるかぎりのことをやっていきたい」と話していました。

序二段 十両経験者の栃丸 決定戦制して優勝

大相撲春場所の序二段は、春日野部屋の栃丸と、二所ノ関部屋の龍王の2人が7戦全勝で並び、千秋楽の24日、優勝決定戦が行われました。

そして、栃丸が回転のよい突っ張りで粘り強く攻め続けたあと、タイミングよくはたき込んで勝ち、優勝を果たしました。

序二段優勝の栃丸「突っ張りは自分の武器 止めないでいこうと」

栃丸は東京 練馬区出身の31歳。力強い突き押し相撲を持ち味に初土俵から11年かけて、おととしの夏場所で新十両に昇進しました。

しかし、3場所で十両から陥落してからは幕下の土俵が続き、その後、両ひざを手術したことを受け、去年の秋場所から3場所連続で休場しました。

東の序二段47枚目に番付を下げて臨んだ今場所は、持ち味の突き押しを生かした相撲で白星を重ね、復帰の場所で優勝を果たしました。

幕下で8年前に6勝1敗で優勝している栃丸は「今場所は全勝で優勝できてうれしい。相手も強いので自分の相撲を取りきろうと思った。突っ張りは自分の武器なので止めないでいこうと思っていた」と話していました。

今後に向けては「もう1回上に上がると思ってやっている。一日一日むだにせず、稽古をもっとして自分の武器を磨いていきたい」と意気込みを話しました。