教科書検定 歴史2点「未了」に 公表前に検定内容外部に漏れる

中学校の教科書の検定結果が公表されましたが、申請された教科書のうち歴史の2点について、公表前に検定内容が外部に漏れていたとして、合否が決定しない「未了」となる異例の事態になっています。
文部科学省は検定手続きを精査し、後日、結果を公表するとしています。

22日、結果が公表された今回の教科書検定では、中学校103点と高校1点の教科書が申請され、
▼101点が検定意見による修正を経て合格した一方、
▼中学の技術で1点が不合格となったほか
▼中学の歴史で2点が合否が決定しない「未了」となりました。

「未了」は確認できる範囲で過去に例がなく極めて異例だということです。

この2点について文部科学省は、合否の公表前に具体的な検定内容が外部に漏れていたとした上で、「検定の手続きに不正常な状態が生じている」として、合否の決定を見送ったとしています。

教科書検定は、静ひつな環境における公平・中立な審議の確保などの観点から、合否が公表されるまで検定内容は非公開とされていて、文部科学省はどのような経緯で外部に情報が漏れたのかなど検定手続きの精査が必要だとしています。

通常、検定は年度内に終了し、それを受けて夏に各地の教育委員会が使用する教科書を採択する流れになっていて、文部科学省は「未了」となった2点について後日改めて合否の結果を公表するとしています。