中国 金門島周辺で遭難し救助の台湾人 現役軍人として調査へ

中国政府は、台湾の離島、金門島周辺の海域で遭難し、中国福建省の沿岸で発見された男性のうち1人が台湾の現役軍人だったとして、関係部門による調査を行う考えを示しました。

台湾メディアによりますと、台湾の離島、金門島の男性2人が船で釣りに出たところ遭難し、3月18日に中国福建省の沿岸で中国海警局の船に発見されたということです。

この2人について、中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室は、22日、これまで治療などを行ってきたとした上で1人を金門島に送り返したと発表しました。

一方で、もう1人については「台湾の現役の軍人であり、立場を正直に明かさず、偽の職業をでっちあげていて関係部門によるさらなる調査が必要だ」としています。

金門島沿岸では、2月、台湾当局の取り締まり中に中国の漁船が転覆して乗組員のうち2人が死亡しました。

中国側はそれ以降、台湾当局に謝罪や責任の追及を求めているほか、台湾当局が設定している「禁止水域」を中国海警局の船が航行するなど、台湾側への圧力を強めていて、緊張がさらに高まる可能性があります。