イスラエル首相 米国務長官と会談もラファ地上作戦に強気姿勢

アメリカのブリンケン国務長官は22日、イスラエルでネタニヤフ首相と会談し、ガザ地区南部のラファへの大規模な地上作戦に代わる計画を検討するよう求めました。しかし、ネタニヤフ首相は強気な姿勢を崩しておらず、多くの民間人が巻き添えになると懸念される地上作戦を回避できるかが焦点となっています。

アメリカのブリンケン国務長官は22日、イスラエルでネタニヤフ首相や戦時内閣の閣僚と会談しました。

会談のあと、ブリンケン長官は記者団に対し、イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦闘休止に向けた交渉について「ここ数週間で交渉に進展はみられ、双方の差は埋まりつつあるが、最後の項目が最も難しいものになりがちだ」と述べ、課題が残っているという認識を示しました。

また、会談ではガザ地区南部のラファへの大規模な地上作戦についても意見が交わされ、ブリンケン長官は「地上作戦はさらに多くの民間人が犠牲になり、人道支援に混乱をもたらし、イスラエルを国際社会からより孤立させるおそれもある」と述べ、イスラエル側に作戦に代わる計画を検討するよう改めて求めました。

しかし、ネタニヤフ首相は会談後に発表したビデオ声明で、「アメリカの支援を得て、ラファでハマスを打倒できることを望んでいるが、必要なら自分たちだけでやるだろうとブリンケン長官に伝えた」と述べ、強気な姿勢を崩していません。

来週にはイスラエルの高官からなるチームがアメリカの首都ワシントンに派遣され、協議が続く予定で、ラファでの大規模な地上作戦を回避できるかが焦点となっています。