浅間山“大噴火”想定 初の広域避難計画 周辺自治体など協議会

群馬と長野の県境にある浅間山周辺の自治体などで作る協議会は、大規模噴火を想定した広域避難計画を初めてまとめました。広い範囲に及ぶ火山灰の影響については、周辺6市町村で最大19万人が対象になるとしています。

群馬県と長野県、それに周辺の市町村などで作る火山防災協議会は、2018年に大規模噴火のハザードマップを作成し、21日の協議会で大規模噴火を想定した広域避難計画をまとめました。

計画では「火砕流」や「溶岩流」など、現象ごとに影響が示され、浅間山周辺の6つの市町村で想定される避難者数が試算されています。

このうち、「火山灰」については30センチ以上積もると、建物の倒壊の可能性があるなどとして、影響が広範囲に及んでいて
▽群馬県は、嬬恋村と長野原町
▽長野県は、佐久市や小諸市など4市町の、
合わせて最大19万人が対象になるとしています。

村民全員の避難を想定する必要がある嬬恋村総務課の黒岩秀樹地域安全係長は「これまで全村民およそ9000人の避難を想定したことがなかった。群馬県などの支援をもらいながら避難方法を検討していきたい」と話していました。

一方、今回、避難者数が試算された以外の自治体でも、火山灰が30センチ以上積もる可能性があることから、協議会は新年度以降、検討するとしています。