JOC 理事会でパリ五輪での日本選手団「主将」廃止を決定

JOC=日本オリンピック委員会は、21日に都内で理事会を開き、ことし7月に開幕するパリオリンピックで、これまで伝統的に設けてきた日本選手団の「主将」を廃止することを決めました。

JOCはこれまで、夏と冬のオリンピックに出場する日本選手団の顔として、伝統的に「主将」を置いてきましたが、選手にかかるプレッシャーやイベントへの参加など負担の重さが指摘されていました。

このためJOCは見直しを検討し、去年のアジア大会では「主将」を置かないトライアルを実施するなど、パリ大会に向けて意見を集約してきました。

それらを踏まえ、21日に都内で開いた理事会で、ことし7月26日に開幕するパリオリンピックでは「主将」を廃止することを決めました。

選手の負担軽減などが理由で1952年のヘルシンキ大会で定着して以来、初めて日本選手団で「主将」が置かれない夏のオリンピックとなります。

日本選手団の団長はJOCの尾縣貢専務理事が務め、IOC=国際オリンピック委員会が男女1人ずつの起用を求めている「旗手」については代表内定選手が出そろった段階で選ぶということです。

また、理事会では、去年10月にけい椎を損傷し、入院して治療を続けている山下泰裕会長について、2月、三屋裕子副会長が面会し、山下会長から「パリ大会までに職務復帰はできない」と伝えられたため、三屋副会長が会長代行を務める現体制をパリ大会まで継続することも確認されました。