石川 輪島から集団避難の中学生たちのお別れ会 22日に地元へ

能登半島地震のあと、石川県輪島市から白山市に集団で避難している中学生たちが22日に地元へ戻るのを前に、生徒たちを激励するお別れ会が開かれました。

輪島市では今回の地震のあと、一時、およそ250人の中学生が白山市に集団で避難しました。

このうち輪島中学校では、1年生およそ60人が白山市の白嶺小中学校で授業を受けてきましたが、新学期からは、元の校舎で授業が再開される見通しとなり、生徒たちが22日に地元に戻るのを前に、21日にお別れ会が開かれました。

はじめに、白嶺中学校の生徒会長の辻悠心さんが「輪島に戻られても大変な日々が続くと思いますが、くじけることなく頑張ってください」とあいさつしました。

そして、互いに激励や感謝の気持ちを込めて合唱を披露しました。

このあと、輪島中学校の永草正彦校長が「地震が起きてから、私たちは恐怖と不安の中で毎日を過ごしてきました。学校も避難所となり、勉強も部活もできなくなりましたが、やさしい手を差し伸べてくれた皆さんには、感謝しかありません」とお礼を述べました。

会場をあとにする際は、生徒や児童たちは、グータッチをして別れを惜しんでいました。

自宅が被災し、母親の実家から輪島中学校に通う予定だという川端斗喜さんは「やっと帰れるので、まずは家族とゆっくり過ごしたいです」と話していました。

輪島中学校によりますと、生徒の中には、自宅が被災して家族が避難生活を送っているため、新学期からは市外の中学校に転校する生徒もいるということです。

4月から金沢市内の中学校に通うという新田結さんは「実家が被災して孤立し、今は帰れない状態です。転校は寂しいですが、友達とはネットでつながっているので、それを心の支えに元気に頑張ろうと思います」と話していました。