短期の金融市場「コール市場」プラス金利の取り引き相次ぎ成立

日銀がマイナス金利政策を解除し新たな政策金利の適用を始めたことを受けて、「コール市場」と呼ばれる短期の金融市場では、金利がプラスに転じました。

日銀は、19日までの金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除することを決めました。

これに伴い、金融機関から預かる当座預金の一部に適用していたマイナスの金利を21日からプラスの水準に変更し、金融機関どうしが日々の資金をやり取りする短期市場の金利「無担保コールレート」を0%から0.1%程度に促すとしています。

これを受けて、「コール市場」の取り引きを仲介する会社には21日午前中からプラスでの金利の注文が入り、プラスの金利での取り引きが相次いで成立しました。

コール市場では、2016年のマイナス金利政策の導入以降、金利の平均がほぼマイナスで推移していましたが、日銀が発表した21日の金利の平均は0.074%で、およそ8年ぶりにプラスに転じました。

取り引きを仲介する上田八木短資インターバンク営業部の西登志泰次長は、「久しぶりにプラスの金利が並び新鮮だったが、マイナス金利解除が予想されていたことから混乱なく取り引きが進んだ。安定的な市場機能の維持に引き続き貢献していきたい」と話していました。