陸自 オスプレイの飛行再開 当面は駐屯地周辺などで基本的訓練

陸上自衛隊は、去年11月のアメリカ軍の墜落事故を受けて見合わせていたオスプレイの飛行を21日、千葉県の駐屯地で再開させました。当面は、駐屯地の周辺や洋上などで基本的な訓練を行うとしています。

陸上自衛隊は、輸送機オスプレイ14機を千葉県の木更津駐屯地に暫定的に配備していますが、去年11月、鹿児島県屋久島沖でアメリカ軍のオスプレイが墜落して乗員8人が死亡した事故を受け、飛行を見合わせてきました。

アメリカ軍が事故原因を特定したとして、3月8日に飛行停止の措置を解除したことを受けて、陸上自衛隊は機体の整備や隊員の教育を行ったうえで、21日から飛行を再開させました。

木更津駐屯地ではオスプレイ1機が駐屯地の上空で飛行を繰り返したあと、高度を上げて東京湾の上空も飛び、およそ1時間で飛行を終えていました。

駐機場には他にも2機のオスプレイが確認できましたが、21日は飛行をせず、地上でプロペラを回転させたり隊員が機体を確認したりする様子が確認できました。

陸上自衛隊は当面は、駐屯地の周辺に設定されている飛行ルートや洋上などで基本的な訓練を行ったうえで、より高度な訓練や任務に当たっていくとしています。

地元の木更津市は3月18日に陸上自衛隊から安全対策などについて説明を受けたとして、運用再開を容認するとともに、安全な飛行の確保を求めています。

木更津の市民からは安全性について心配の声

木更津駐屯地で陸上自衛隊のオスプレイが飛行を再開したことについて、JR木更津駅前では、市民から安全性について心配する声が聞かれました。

市内に住む20代の女性は「近くでオスプレイが飛ぶと聞くと心配になります。やはり安全面が一番気になるところなので、気をつけて飛行してほしいです」と話していました。

駐屯地の近くに住むという10代の男性は「ニュースで飛行再開を知りました。安全が確認されたということですが、住民への説明が足りていないと思います。家のすぐ近くを飛行するので、落ちてくることがないようお願いしたいです」と話していました。

同じく駐屯地の近くに住むという60代の男性は「あまり深く考えたことはなかったですが、たびたび事故があるので不安なところはあります。事故なく飛んでくれれば、それでいいかなと思います」と話していました。

また、市内に住む60代の女性は「オスプレイが飛行するのは嫌です。音もうるさいし、木更津にオスプレイはいらないと多くの住民が言っています。どこか他へ行ってほしいです」と話していました。

林官房長官「飛行の安全確保が最優先」

林官房長官は、午後の記者会見で「運用再開にあたっては、飛行の安全確保が最優先で、陸上自衛隊は安全確保に万全を尽くしながら、段階的にプロセスを進めていく。今回の事故は地域の方々に大きな不安を与えるものと重く受け止めており、引き続き、関係自治体への丁寧な説明に努めたい」と述べました。

陸上幕僚長「安全を第1に飛行させる」

陸上自衛隊が木更津駐屯地でオスプレイの飛行を再開させたことについて、陸上自衛隊トップの森下泰臣 陸上幕僚長は21日の記者会見で、「しっかりと安全対策を講じたうえで、今後も準備が整ったものから飛行を再開していく。地元の皆様からの反対や不安の声があることは十分承知しており、引き続き丁寧に説明しながら、安全を第1に飛行させていく」と述べました。

そのうえで、佐賀県の目達原駐屯地と熊本県の高遊原分屯地に合わせて2機置かれているオスプレイについては、「まずは木更津駐屯地の機体の飛行を再開させて、パイロットの練度を回復させたあとに、そのパイロットらが2機を運用できるような状態に持っていきたい。明確な飛行再開の計画は示すことができないが、安全確認を徹底できたものから再開させたい」と述べました。