米国防長官「ウクライナ存亡危機」緊急予算の早急な可決求める

アメリカ議会でウクライナへの追加の軍事支援のための緊急予算が暗礁に乗り上げるなかオースティン国防長官は「ウクライナの存亡の危機だ」と述べ、議会に対し、緊急予算の可決を急ぐよう求めました。

アメリカ議会では、野党・共和党の一部がウクライナへの軍事支援に消極的な姿勢をとり、追加支援のための緊急予算が暗礁に乗り上げていて、新たな支援のめどは立っていません。

こうした中、アメリカのオースティン国防長官は19日、訪問先のドイツで、欧米などがウクライナへの支援について話し合う会合に出席したあと記者会見しました。

この中で、オースティン長官は「われわれが戦場で目の当たりにしたのは、ロシアが少しずつ前進を続けているということだ」と述べました。

そのうえで「ウクライナの存亡の危機だ。アメリカの安全保障も危機にひんしている。ウクライナにもわれわれにも1日たりともむだにする時間はない」と述べ議会に対し、緊急予算の可決を急ぐよう求めました。

また、アメリカ軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長は「ロシアの計画は、ウクライナを支援するという西側諸国の意志がなくなるのを待つことだ。この戦略を成功させてはならない」と述べ欧米の結束を訴えました。