キング牧師の息子とダライ・ラマ14世 世界平和など意見交わす

チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世のもとをアメリカの公民権運動の指導者、キング牧師の息子や孫娘が訪れ、世界平和を願って意見を交わしました。

キング牧師も、ダライ・ラマ14世も、ともに非暴力を掲げ、差別や抑圧への抗議活動を行い、ノーベル平和賞も受賞しています。

そのキング牧師を父親にもつマーチン・ルーサー・キング3世は亡き父親の遺志を継いで活動を続ける人権活動家で、18日、インド北部のダラムサラで亡命生活を続けるダライ・ラマ14世のもとを訪れました。

2人は、世界平和や、若者の教育などについて意見を交わしたということです。

またキング牧師の孫娘で、アメリカで銃規制の強化を求める活動などを行ってきたヨランダさんが「子どもや若者は世界平和のためにどのように貢献できるのか」と質問すると、ダライ・ラマ14世は「宗教や人種、歴史が異なることを強調しすぎるあまり私たちは様々な問題をつくり出してしまっている。今こそ同じ人類、人間ということを考えていかなければならない」と答えていました。

面会のあと、キング3世は、「より良い世界にしていくためにダライ・ラマ14世に直接話を聞けて良かったです」と話していました。

ダライ・ラマ14世は、キング牧師を尊敬し、その有名なスピーチ、「私には夢がある」にちなんで「私の夢は、世界が幸せな家族になることです」とかつて語ったこともあります。