幕内でただ1人、勝ちっぱなしとしている新入幕の尊富士は19日は1敗の大の里と対戦しました。
立ち合い、尊富士は大の里が固めようとする左を強引に差すとさらに右も差し、もろ差しの形にして、一気に押し出して、初日からの連勝を「10」に伸ばしました。
新入幕の力士が初日から10連勝するのは昭和35年の初場所で11連勝した昭和の大横綱・大鵬以来です。
2敗の大関陣では新大関の琴ノ若が今場所、金星を挙げている王鵬と対戦しました。
琴ノ若は立ち合いから王鵬にやや押されましたが、うまくいなし、最後は体を密着させて「寄り切り」で勝利し、2敗を守りました。
一方、貴景勝は、関脇 大栄翔に「突き落とし」で敗れ、3敗に後退しました。
これで春場所は10日目の中盤戦を終えて、勝ちっぱなしの尊富士が単独トップ、2敗で琴ノ若と大の里が追う展開となっています。
大相撲春場所10日目 新入幕 尊富士が大の里に勝ち10連勝
大相撲春場所は10日目、勝ちっぱなしで単独トップに立っている新入幕の尊富士が1敗の大の里に勝って、初日からの連勝を「10」に伸ばしました。
中入り後の勝敗
▽北の若に十両の輝は、北の若が「はたき込み」。
▽大奄美に竜電は、大奄美が「寄り倒し」。
▽錦富士に一山本は、一山本が「突き出し」。
▽狼雅に正代は、正代が「押し出し」で勝ちました。
▽妙義龍に北勝富士は、妙義龍が「寄り切り」。
北勝富士は負け越しです。
▽佐田の海に阿武咲は、阿武咲が「寄り切り」。
▽高安に湘南乃海は、高安が「突き落とし」。
▽遠藤に金峰山は、金峰山が「寄り切り」。
遠藤は負け越しです。
▽玉鷲に美ノ海は、玉鷲が「きめ倒し」。
▽琴勝峰に翠富士は、翠富士が「肩透かし」。
▽大の里に新入幕の尊富士は、尊富士が「押し出し」で勝って初日からの連勝を10に伸ばしました。
大の里は2敗目となりました。
▽豪ノ山に翔猿は、翔猿が腸炎のため休場し豪ノ山が「不戦勝」です。
▽隆の勝に熱海富士は、熱海富士が物言いがついた一番を制して「はたき込み」。
▽朝乃山に明生は、朝乃山が「上手投げ」。
▽御嶽海に阿炎は、御嶽海が「すくい投げ」。
▽錦木に宇良は、宇良が「押し出し」で勝ちました。
▽平戸海に大関 霧島は、平戸海が「下手投げ」。
▽新大関 琴ノ若に王鵬は、琴ノ若が「寄り切り」で勝って勝ち越しを決めました。
▽大栄翔に角番の大関 貴景勝は、大栄翔が「突き落とし」。
▽大関 豊昇龍に若元春は、豊昇龍が「上手投げ」で勝ちました。
単独トップ 尊富士「積み重ねが結果になってうれしい」
単独トップを守った新入幕の尊富士は「歓声がすごかった。部屋で積み重ねてきたことが結果になってうれしい」と明るい表情で答えました。
大の里とは、学生時代にも対戦経験があることを踏まえ、「大舞台で『対戦してやる』と一生懸命稽古した。早い段階で実現してよかった」と話していました。
敗れた大の里は「そんきょの時点で相手のペースだった。よけいなことを考えてしまい、楽して勝とうとしてしまった。本当に全部が悪かった」と反省のことばを口にしました。
3敗の大関・豊昇龍は関脇・若元春に勝って7勝目。「これ以上、星を落とせないと思ってやった。最後の5日間、1日一番を大事にしていきたい」と気合いを入れました。
敗れた若元春は「相手の作戦にはまってしまった。番付や星数を気にせずに取っていく」と切り替えていました。