イスラエルとハマス 交渉再開 “約6週間の戦闘休止を目指す”

複数のイスラエルメディアは、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止などをめぐる交渉が再開されたと伝えました。一方、イスラエル軍によるガザ地区南部のラファへの地上作戦をめぐっては、イスラエルとアメリカが大規模な作戦に代わる計画を協議することになり、この行方も注目されます。

イスラエルとハマスの間で、カタールなどを仲介役として続く戦闘の休止と人質の解放などをめぐる交渉についてイスラエルメディアは18日、イスラエルの交渉団がカタールに到着し、ハマス側の交渉団も参加して再開されたと伝えました。

現在、協議されている案は女性や高齢者など一部の人質を解放する代わりに、およそ6週間の戦闘休止を目指すものだということです。

アメリカのニュースサイト、アクシオスなどは、ハマス側がさらなる人質の解放を条件に、停戦についても合意に盛り込むことを求めていると伝えています。

ただ、停戦を認めないイスラエル側との主張には大きな隔たりがあるため、交渉の行方は予断を許さない状況です。

一方、イスラエルは避難者など150万人近くが住む南部ラファへの地上作戦を行う構えを崩しておらず、多くの住民の犠牲が出ることが予想されるため、国際社会から強い懸念が示されています。

こうした中、アメリカのバイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と18日、電話会談しました。

会談後、ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は、ラファから市民を安全に移動させる計画が示されていないなどとして、バイデン大統領がラファへの地上作戦の実施に深い懸念を伝えたことを明らかにしました。

そして、大規模な地上作戦に代わる計画を協議するため、イスラエル軍の高官などからなるチームを数日中にワシントンに派遣するよう要請し、ネタニヤフ首相も同意したということで、この協議の行方も注目されます。